ウィルスの”エラーカタストロフ”による変異加速とその自壊、自滅

朝夕の爽やかな空気が、気持ち良い今日この頃皆様いかがお過ごしでしょうか?ウィルスの陽性者も最近落ち着きを見せ始めた近頃、小生の大学院研究の専攻分野である(遺伝子組み替えを用いた唾液免疫と抗体機能分析)分子生物学的視点から考えて見ます。まず9月17日発行のイギリス公衆衛生局技術短報から引用したデルタ株以降の変異種でイギリス国内で5人陽性が確認された以降の積算陽性人数の表です。新たな変異株は、増加していないということと10種を超える変異種が確認されていて、変異の箇所も20箇所を超えるようになっており変異のスピードが、加速的に速くなっている事実がよくわかります。またデルタ株(紫線)も上げ止まりが確認できます。次に全世界の病原体データベース”GISAID”からワクチン抗体を逃避するE484Q株の陽性者数ですがこれも8月ピークに世界的減少が見られます。緑線(アメリカ)で最も陽性者が多く出ましたが、9月以降は大きな減少を示しています。次に更なる変異はスパイクだけでなくウィルス本体のヒトの免疫に影響及ぼす部位でかつその特徴的な機能を変異から守る部位(NSP10~14部位)にも変異が見られ、ノーベル化学賞受賞者でドイツの学者が提唱した”エラーカタストロフ”によるウィルスの自滅は、さらに早まると考えられます。